折り入ってするお願いや相談…
その内容まで詳しくメールで書き送ったりしていませんか?
「折り入って」という言葉は
真剣で重たい内容について
お願いや相談をするときに使用するもの。
本来であれば、
相対して話をする時に使うのがビジネスでのマナーです。
しかし、
使い方によっては
メールでの使用が許される場合もあります。
そこで、この記事では、
お願いや相談ごとをメールでするときの、
- 「折り入ってお願い」「折り入ってご相談」のメールでの使い方
- 「折り入ってお願い」「折り入ってご相談」を使ったメールの具体例
について詳しく紹介していきます。
「折り入って」の意味と基本的な使い方
「折り入って」を辞書で調べてみると、以下のような説明となっています。相手を信頼して、真面目な態度で特別な頼み事や相談事をするさま。
出典:大辞林 第三版
この説明だけで、
真面目に特別なお願いや相談をする場合に使う言葉
であることが理解できます。
このような言葉の意味から、
- 人前でも話ができる内容を「折り入って」で切り出さない ⇒言葉自体が重いため人前で話せるような程度の話題で使わない
- 「折り入って」という言葉自体、人前で使うには注意が必要 ⇒周りの人達が「何事?」と反応してしまうため人前で使うことは適切ではない
これらが「折り入って」の意味と基本的な使い方となります。
以上からわかるように、「折り入って」という言葉の重みから、
相対して口頭で使用するのが原則
となります。
メールで「折り入って」を使う場合の注意点
相対して口頭で使用するのが原則ですから、メールには本題の趣旨を記載する
ようにしなければなりません。
例えば、
折り入ってご相談したいことがあります。
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけますか。
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけますか。
これでは、メールを受け取った相手はどんな内容の相談か全く検討がつかず、
精神的な負担の中で過ごすことになってしまいます。
相談の概要が書かれていないメールは、相手への気遣いができていないものとして、
ビジネスシーンではNGです。
逆に、
折り入ってご相談したいことがあります。
今までA社に発注していた部品は、来季からB社への発注に切り替えることにしたいと考えています。
と言いますのも、実はA社には重大な契約違反となる事実がありまして、
この件について認識している者は社内でも私を含め〜〜
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけますか。
今までA社に発注していた部品は、来季からB社への発注に切り替えることにしたいと考えています。
と言いますのも、実はA社には重大な契約違反となる事実がありまして、
この件について認識している者は社内でも私を含め〜〜
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけますか。
というのはどうでしょう?
ここまで詳細に書いてしまうと、直接会って相談しようとしていた、
取引先が契約違反を犯しているという重大な事案をメールで相談しているのと同じですね。
「折り入って」を使うような重たい内容であるからこそ、
上司と相対して直接口頭で伝えるべきもので、メールに本題を詳細に書くことはNGです。
以上から、メールで「折り入って」を使用する場合は、
来季のA社への発注に関して、折り入ってご相談したいことがあります。
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけま線でしょうか。
急で申し訳ございませんが、明日13:00からお時間をいただけま線でしょうか。
と、
本題の趣旨を記載するようにしましょう。
「折り入ってお願い」を使ったメール例文
ここから具体的に「折り入ってお願い」を使ったメールの例文を紹介します。【退職者の業務引継ぎについて上司から部下へのお願い】
安藤様
お疲れ様です。山田です。
唐突で申し訳ないのですが、折り入って安藤さんにお願いしたい仕事があります。
今月末で退職される田中さんの業務引き継ぎに関する件です。
詳しい話をしたいので、忙しいところ申し訳ないのですが、15:00に小会議室までお願いします。
以上
お疲れ様です。山田です。
唐突で申し訳ないのですが、折り入って安藤さんにお願いしたい仕事があります。
今月末で退職される田中さんの業務引き継ぎに関する件です。
詳しい話をしたいので、忙しいところ申し訳ないのですが、15:00に小会議室までお願いします。
以上
【研修の講師を引き受けてもらうことについて部下から上司へのお願い】
山田課長
お疲れ様です。安藤です。
実は、課長に折り入ってお願いしたいことがあるのですが。
来月開催の初任者研修の講師の件についてです。
詳しくご説明させていただきたいので、
明日10:00に第1会議室までご足労いただけませんでしょうか。
ご都合いかがでしょう。
お疲れ様です。安藤です。
実は、課長に折り入ってお願いしたいことがあるのですが。
来月開催の初任者研修の講師の件についてです。
詳しくご説明させていただきたいので、
明日10:00に第1会議室までご足労いただけませんでしょうか。
ご都合いかがでしょう。
いずれも本題の趣旨を簡潔に伝えています。
「折り入って相談」を使ったメール例文
続いては、「折り入って相談」についての例文です。
【部長が来年度の部内体制と課長の昇進希望について相談】
岡本課長
お疲れ様です。田中です。
来年度の部内の態勢について岡本課長に折り入って相談したいことがあります。
部長昇進についての岡本課長の意向確認も兼ねてのものです。
急で申し訳ないですが、今日の17:00から30分程度、時間を空けられますか?
以上、よろしくお願いします。
お疲れ様です。田中です。
来年度の部内の態勢について岡本課長に折り入って相談したいことがあります。
部長昇進についての岡本課長の意向確認も兼ねてのものです。
急で申し訳ないですが、今日の17:00から30分程度、時間を空けられますか?
以上、よろしくお願いします。
【他部署からの対応困難な依頼について部下から上司に相談】
岡本課長
お疲れ様です。田中です。
実は、課長に折り入ってご相談させていただきたいことがあります。
営業部からの予算増額依頼に関してです。
お忙しいところ誠に申し訳ないのですが、打ち合わせのお時間をいただきたく存じます。
本日午後以降でご都合よろしい時間はございますでしょうか。
お疲れ様です。田中です。
実は、課長に折り入ってご相談させていただきたいことがあります。
営業部からの予算増額依頼に関してです。
お忙しいところ誠に申し訳ないのですが、打ち合わせのお時間をいただきたく存じます。
本日午後以降でご都合よろしい時間はございますでしょうか。
こちらも相談の趣旨が簡潔に伝えられていますね。
まとめ
「折り入って」という言葉は、その重たい意味から直接口頭で使用するのが原則
です。
そのため、メールで使用する際には使い方に注意が必要で
メールには本題の趣旨を記載する
ことを心がけましょう。
すなわち、
「折り入って」のお願いや相談の内容が全く予測がつかない記載や
「折り入って」の内容を事細かに記載するようなことはNGです。
受け手となる相手の気持ちに配慮した「折り入って」の使い方を実践したいですね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。