毎年8月のお盆になると

祖父を筆頭に親族でお墓参りするのが恒例行事でした。


もちろん、暑い最中ですから、

父や私たち子供が、自称「墓掃除名人」の祖父の号令のもと

お墓を掃除してピカピカにします。




そうやってお墓の掃除が体に染み込んでいる私ですが、

結婚してからは配偶者を含めて

お墓の掃除ってどうやるの?

といった声をよく聞くようになったので


私が祖父から受け継いだ

お墓の掃除の仕方について

  • お墓掃除に持参すべき道具
  • お墓掃除の手順
  • お墓を大切にするための注意事項

などを詳しく紹介していきたいと思います。


今年こそはしっかり墓掃除をするぞ!

と意気込むあなたのお役に立てると幸いです。



お墓掃除に持参すべき道具

まずは、お墓参りでの墓掃除に必須の道具たちを紹介しましょう。

お墓の設置状況にかかわらず、

  • スポンジ
  • 歯ブラシ
  • 軍手
  • ほうき
  • タオル

は必須の5つ道具です。


その他、お墓の設置状況によって植木の剪定が必要な場合は

・剪定用バサミ

を持っていけば十分です。


水を用意するためにバケツは必須ですが、
普通は霊園などで貸し出されているので持っていかなくても大丈夫です。

洗剤やたわしは必要?

もしかすると、他のサイトなどを見て

  • 洗剤
  • たわし

などは必要ないの?

と思われた方もいらっしゃるかと思います。


ですが、結論から言うと、

洗剤とたわしは不要

です。

洗剤
汚れの程度、墓石の種類、墓石の傷の程度などによって使うべき洗剤の種類が違います。

下手に使用すると、墓石の小さな傷から洗剤の成分が内部に浸透してシミの原因にもなると言われています。


そこから墓石の痛みを早めることにつながるので、通常の墓掃除であれば、どのような洗剤であれ使わないほうが無難です。


墓石のカビ、苔が気になってどうしても洗剤が使いたい、という場合は、石材店で販売している墓石専用の洗剤を使う様にしてください。

この場合も、墓石の状況や使い方等、よくよく石材店に相談してくださいね。

たわし
下手にたわしを使ってゴシゴシやってしまうと墓石に傷がついてしまいます。

特に、金属タワシは石を傷つけるだけではなく、金属たわしの金属が墓石に付着して、そこからサビの原因にもなるそうです。


そもそも、スポンジなどでの水洗いでも落ちないカビや苔は、たわしを使ってもうまく取ることができません。

なので、素人の墓掃除としてたわしは不要だと考えます。

玉砂利洗浄用のザル
あと、玉砂利洗浄用のザルも持っていくべき、とする声もあります。

ですが、私自身はお墓掃除で玉砂利までわざわざ洗ってる人を見かけたことはありません。

墓掃除名人の祖父からも玉砂利洗浄を指示された記憶はないです。


墓掃除専門の業者さんでも玉砂利洗浄は大変だとの声もありますので、

素人の墓掃除であれば、玉砂利に入り込んだ落ち葉、雑草をキレイにしてあげれば十分です。



墓掃除の仕方

それでは、具体的にお墓の掃除の手順を説明していきます。

墓掃除の手順は大きく、

  • 敷地内の清掃
  • 墓石を洗う

があります。

敷地内の清掃

墓石の敷地内の清掃は、

  • 持ってきたほうきなどで落ち葉を集めて
  • 雑草を取り除き
  • 必要があれば植木を剪定する

という流れになります。

落ち葉や雑草はちり取りを使わなくても、集めてから、水のなくなったバケツをうまく利用してゴミ捨て場まで持っていくという方法があります。

墓石洗い



墓石洗いは、

  • 全体をスポンジで水洗い
  • 文字や彫刻部分を歯ブラシで掃除
  • タオルで拭きあげ

という流れです。

全体をスポンジで水洗い
ここは祖父の

「墓掃除は水洗いで十分」

の言葉どおり、水洗いだけで十分です。


水分を含ませたスポンジで優しく洗います。


雨水がたまりやすくシミになりやすいのが墓石のつなぎ目なので、そこは意識的に洗うようにしましょう。
 
文字や彫刻部分を歯ブラシで掃除


文字や家紋の彫刻の部分の汚れは歯ブラシが効果的です。

彫刻部分は欠けやすいので特に”優しく”を意識しましょう。 
  
タオルで拭きあげ
最後に墓石を乾いたタオルで拭きあげます。



タオルでの拭きあげは、墓石にそのもののケアには関係ありません。

そもそも墓石は常に風雨にさらされ続けていますから、拭きあげをやる、やらない程度で墓石に変化はありません。


ここできれいに拭きあげるのは、気持ちの問題です。


墓石を人に見立てて拭きあげるということです。


高齢の祖父も最後の拭きあげは必ず心を込めて参加していました。

まるで、亡き妻がそこにいるかの様に気持ちをこめて…



お墓をきれいに保つために気をつけたいこと

お墓をできるだけ長くきれいに保つために、墓掃除以外での注意事項を紹介します。

  • 墓石にお酒はかけない
  • お供え物は持ち帰る

の2つです。

墓石にお酒をかけない

お墓参りに行くと、墓石にお酒をかけている光景を見かけることがあります。

故人が好きだったお酒を墓前にお供えするだけでは物足りない気がする…、という気持ちからでしょうか。

その気持ち、わからなくはありません。


ただ、墓石を長持ちさせるという観点からはNGです。


墓石にお酒をかけると、お酒の成分が原因で変色につながることがあります。

また、お酒に含まれる糖分などのせいで虫や微生物が繁殖して、それが墓石の痛みの原因にもなるからです。

お供え物は持ち帰る

お供え物をそのままにしておくて、カラスや小動物に荒らされてしまいます。

食べ散らかされた食べ物の様子は、故人への気持ちを台無しにしますし、お酒の場合と同様、墓石のケアの観点からも好ましくありません。


食べカスに虫や微生物が繁殖して墓石の痛みを早めます。


また、食べ物だけではなく、ビールやジュースの缶も放置するのは問題があります。

というのも、缶の錆が墓石に付着してしまい、通常の墓掃除で素人が除去することができなくなるからです。

まとめ

祖父の言葉を借りて墓掃除のポイントを一言で表現すると、

水洗いで十分

です。
^^;


そのための持ち物としては、

  • スポンジ
  • 歯ブラシ
  • 軍手
  • ほうき
  • タオル

と、必要に応じて

・剪定ばさみ

でした。


そして、

墓石の状態によっては墓石を痛めることもあるため洗剤は不要です。


墓掃除の手順は、

  • 敷地内の清掃
  • 墓石を洗う

の流れで、適宜歯ブラシなどを使用しながら、となります。


墓石のケアとして、

  • 墓石にお酒はかけない
  • お供え物は持ち帰る

という点にも注意が必要ですね。


いかがでしょう?
今年こそはお墓参りでの掃除、うまくいきそうですね。


なお、お墓参りの際にお線香に火がつかなくていつも困る!という方には、こちらの記事がおすすめです。
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それでは最後までお読みいただきありがとうございました。