夫の田舎でのお墓参りのこと

実家でお線香をあげるのと同じように

1本だけ火をつけてお供えすると

夫から

「3本あげるのが常識だぞ!」

と後で怒られてしまいました…




これは私の知人から聞いた実際にあった話。

お線香の本数のことでこのように責められることはなかなかないかもしれません。

ですが、お墓参りであげるお線香の本数について、あなたも迷ってしまうことがあるのではないでしょうか。


そこで、

この記事では、そのとき私から彼女にアドバイスした話を紹介したいと思います。

  • お墓参りでお線香をあげる本数
  • お線香を寝かせる場合の向き

について詳しく解説していきましょう。

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お墓参りであげるお線香の本数

そのとき彼女には、

本来、線香をあげる本数にマナーはない!

ただし、

宗派によって目安となる本数があるよ

と話しました。


彼女も合点がいかない様子でしたので、少し詳しく理由を説明しました。


もともと仏教では「お線香」といったものはなく、「抹香」(まっこう)と呼ばれる粉末状のお香が使われていました。

お葬式などで焼香の際に使われる粉末状のアレです。
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その後、抹香の代わりに、簡便なお線香が禅宗や浄土宗を中心に広まって現代に至った、とされています。


こうした背景から、そもそも仏教では、

お線香をあげる本数にマナーはない

と言えるわけです。


ただ、これだと一般の信者はどうして良いのかわからなくなってしまいます。

そこで、宗派ごとにお線香の本数について目安が決められた、というのが実際のところなのです。

宗派ごとの本数

一応、現在各宗派で目安とされる本数を確認すると、

  • 天台宗:3本
  • 真言宗:3本
  • 浄土宗:1本
  • 曹洞宗:1本
  • 臨済宗:1本
  • 日蓮宗:1本
  • 浄土真宗:1本を寝かせる(寝線香)
  • (香炉に収まらない場合は、2本に折って置く)

とされています。

知人がご主人から「3本が常識」と言われたのは、ご主人の実家が天台宗か真言宗だからかもしれません。


ちなみに、仏教における「3本」との考えは、

  • 仏:仏様
  • 法:宗派の教え
  • 僧:菩提寺の住職

を表すという考え方や、

特に真言宗では、

・抹香を薫じる作法(3回)に準じて3本

という考え方があります。


また、瀬戸内寂聴さんによると、

  • 1本目は故人(ご先祖様も)のために
  • 2本目はその故人(ご先祖様も)と対話するために
  • 3本目は自身の懺悔のために

3本お供えされるそうです。


この「3」という本数の由来が諸説あることからしても、

本数のマナーなどもともとは存在しない

ということが想像できると思います。


ただし、

本数の正式なマナーはないからこそ、

ひとまず、それぞれのご実家の宗派や地域のしきたりに従うのが得策です。

線香は束にしてあげてもいい?

地域によっては、このように線香を束にしてあげるところもあるでしょう。
↓↓↓



これは宗派ごとの目安ではなく、地域や親族ごとのローカル・ルールです。


そもそも、束になった線香に火をつけてしまうと、燃え上がって炎が出るケースがあります。


そうすると、墓石である御影石は熱に弱いため、燃え上がった熱によってひび割れの原因になることもあり、墓石業者さんの間では常識です。

(参考動画)
↓↓↓

出典:まみうだ石材店

特に画像のようなタイプの香炉(こうろ)の場合は、線香の炎がもろに墓石を熱してしまうので、束であげるのは避けるべき、とされています。

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お線香をあげる向き

続いて知人に説明したのは、

浄土真宗のように線香を寝かせて供える、という宗派の場合、

お線香を寝かせてお供えする時の線香の「向き」についてです。


向きについては、諸説あるものの

火がついた方を左にして置く

と覚えておきましょう。


こちらの画像が参考になります。
↓↓↓



なぜ火がついた方を左にして置くのか、諸説の中でも一番説得力のあるものを紹介します。


もともと浄土真宗では、「常香盤(じょうこうばん)」と呼ばれるお香入れを使っていました。
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この常香盤は、炉の中で蚊取り線香のように、渦を巻いて香を焚くための道具です。
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そのうずが左から右に巻くような形になっていたことから、

お線香も火がついた方を左に置くようになった

との説です。


そのほか、

左から燃えるお線香と右から燃えるお線香を両方置いてしまうと、

反対のお線香に火が移って両端から燃えてしまう

という説もあります。

線香は立てる?寝かせる?

なお、お墓参りの際に、線香を立てるか、寝せるかというのは、浄土真宗という宗派で判断する以外にも、

墓石の香炉から判断できます。


線香を立てる場合は、このような線香立てが墓石に備わっています。
↓↓↓




また、線香を寝かせる場合は、こちらのような香炉が備えられています。
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線香を立てるのか、寝かせるのかは、宗派での考え方がわからなくても、墓石の香炉で判断することができる、というわけです。

まとめ

冒頭に紹介した知人に対しては、以上の内容をギュッと絞って伝えました。

これを知って、

「私のことを常識がない、と言った夫を許せない!」

と息巻く知人。


そんな知人を見て、私は言いました。

表面的には

「お線香のあげかたってそうなんだ。勉強になった、ありがとう。

でも、心の中で

”あっかんべー”

が一番賢い対応だよ、と。


もしあなたがそうなった場合は…

この記事を夫に見せて、ぐぅの音も出ないようにするのもアリかもしれません
(;^_^A


その他、お墓参りのお線香にまつわる話として、お線香に火がつかない時の対処法なども紹介しています。
↓↓↓
お墓参りでお線香に火がつかない時どうする?ライター以外の着火グッズも紹介


それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

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