祝儀袋の中袋を書こうと思うんだけど

祝儀袋の表書きみたいに目立つものじゃないし、

ささっと

ボールペンで金額と住所を書いちゃえ!


なんて考え、

実はマナー違反であることをご存知でしたか?




マナー違反とは知らずに、

手軽なボールペンで縦書きか横書きかも気にせず書いちゃった!


とならないために、この記事では

祝儀袋の中袋の書き方について

  • 金額や住所の書き方
  • 横書きの場合
  • ボールペンで書いてはダメな理由

など詳しく紹介していきます。



祝儀袋の中袋の書き方

まずは、金額や住所の書き方について確認していきましょう。

金額の書き方

金額は中袋の表側に書きます。

数字は「金参萬円」のように


大字(だいじ)

を用いて書いてください。



大字(だいじ)とは、単純な漢数字の代わりに用いる

『壱』『弐』『参』など少々複雑な字体のことです。


漢数字と大字の関係は次のとおりです。

漢数字大字
(だいじ)

(阡)



この大字を用いるのは、

金額の書き換えを防ぐため

です。


例えば、

漢数字の『一』『二』『三』はとてもシンプルな字なので、

  • 『一』を『二』に
  • 『二』を『三』に
  • 『二』を『五』に

と、書き換えが容易にできてしまいます。


大字を用いることで、

そういった線の付け足しができなくなる

というわけです。


なお、横書きの中袋の場合は、

「金3,000円」

と、算用数字を用いて書いても大丈夫です。

書き方のコツ
中央にバランスよく書けるように、

鉛筆で薄く下書きをしておくと安心です。


ただし、和紙は消しゴムで強くこすると簡単に傷んでしまうため、

  • 鉛筆を使い
  • 弱い筆圧で
  • 薄く

書くようにしましょう。


下書きを消すときは

マークシート用の消しゴムなど、

よく消える消しゴムで軽くトントンとたたくようにして消すといいですね。

住所と氏名の書き方

住所は中袋の裏側に書きます。

基本は縦書き

です。



郵便番号や番地などの数字は漢数字を用いて書きましょう。


  • 住所は小さめ
  • 氏名は大きめ

に書くと見栄えが良いです。


表側同様、下書きをすると安心ですね。


中袋に住所等の記入欄が設けられている場合はそれに従って書きます。


記入欄が横書き用であれば、

数字は算用数字を使います。

なぜ金額や住所を書くのか
金額なんて袋を開ければ分かるのになぜ書くのか?

というと、

『お祝いを頂いたら半返し』(頂いた金品の半額程度の品をお礼として贈ること)

というマナーがあるからです。


内袋に金額を書くことで、

受け取った側は

誰からいくら頂いて、いくらお返しすればいいのか

簡単に整理できて便利です。


そして住所については、

受け取った側は

お礼状などを出す際に相手先の住所がどこか

すぐにわかって便利だからです。


また、祝儀袋は大勢の方から頂くケースが多く、

名前だけでなく住所も書いてあった方が個人を特定しやすい

というのも理由の一つです。



ボールペンで書いてはダメな理由

祝儀袋を書く際の筆記具は、

太く黒々と濃い線

が書けるものを使うのがマナーです。


ですので

ボールペンで書くのはNG!

となります。


太く、濃い線で書くことがマナーとされているのは、

慶事が『太く』『濃く』ありますように…

という縁起担ぎのためが1つ。


また、ボールペンは、毛筆や筆ペンに比べ、

誰でも手軽に扱える便利な事務用筆記具

です。


ですので、他人の慶事を

『手軽に済まそう』としている印象を与えかねない

というのが2つ目の理由です。


ボールペンは避け、毛筆、筆ペンを使いましょう。


筆がどうしても苦手な場合は、

太めのサインペン、フェルトペンでも構いません。


一部では、住所や氏名を事務的に相手に伝えるだけだから、

ボールペンでも構わない

という考え方もあるにはあります。


ですが、

やはり大切な方のお祝いは『太く』『濃い』ものにしてあげるのが大人のマナーです。


ただ、毛筆や筆ペンは普段使わないだけにハードルが高いのも事実…

そこで、当ブログおすすめなのが”毛筆風サインペン”です。


毛筆風のサインペンにも色々と種類がありますが、ざっくり分けると、

  • 普通のサインペンに近い感覚で書ける筆先が硬いタイプ
  • 本物の筆に近い感覚で書ける筆先が柔らかいタイプ

の2つに分類できます。


普段、筆に馴染みがない人は筆先の硬いタイプの方がおすすめなのですが、

なかでもパイロットの『筆まかせ』は、書いた感覚がサインペンに近く、初心者にも大変人気があります。


パイロットの『筆まかせ』


まとめ

あやふやだった中袋の書き方も

  • どこに、どのように、金額・住所・氏名を書くのか
  • それぞれなぜ書く必要があるのか

はっきりとしたのではないでしょうか。

これでしっかりと想いを込めた大人のお祝いができそうですね。


そのほか、祝儀袋の表書きを連名や会社名で書く場合などをこちらで紹介しています。
↓↓↓
【結婚祝い】ご祝儀袋に会社の同僚を連名で入れる時の書き方は?中袋の書き方にも要注意!


それでは最後までお読みいただきありがとうございました。