カメチキン
今度上司と中華料理を食べにいくのですが、本格的な中華はマナーが不安で…
うさロング
洋食ほどむずかしいマナーはありませんよ。お箸の文化なだけに覚えやすいものが大半です。
意外かもしれませんが、
日本の会席料理や西洋料理に比べ
中華料理のマナーはむずかしくありません。
そのため、
昔から会食や接待料理などでもよく利用されています。
とはいえ、
・レンゲや皿の扱い
・円卓の回転台
など、
日本では日常的に使用しないアイテムがあるため、
やはり独特のマナーがあることも事実。
多少の知識があるほうが料理も楽しめるというものです。
そこでこの記事では、
知っておきたい中華料理のマナー
についてご紹介します。
日本人には馴染みのない
- 食べ残しマナー
- お皿やレンゲの扱い方
- 回転台付き円卓
- テーブルクロスの使い方
【参考文献】
こちらの記事は以下の文献を参考に作成しています。
こちらの記事は以下の文献を参考に作成しています。
- 『最新ビジュアル版 冠婚葬祭お金とマナー大辞典』(主婦の友社)
- 『一生使える!大人のマナー大全』(PHP)
- 『図解 マナー以前の社会人常識』(講談社)
- 『世界一美しい 食べ方のマナー』(高橋書店)
Contents
中華料理は食べ残すのがマナー
もう10年以上前の話ですが、中国人の友人のお宅に夫婦で招待されたことがあります。
友人は手料理で迎えてくれたのですが、
料理の量が半端なかったこと!
招待されたのは管理人夫婦だけでなく10人弱。
それでも料理は余ってしまいました。
だれかが
「頑張って作りすぎでしょー」
と満足げにいうと、
料理をふるまった本人は
「余ったから僕の勝ちだね!」
と誇らしげでした。
後から聞いた話では、
中国では招待した人が、
ゲストが食べられないくらいの量を用意するのがマナー
とのこと。
反対に、
ゲストは残すのがマナー
だと。
日本とは違いますね。
そう、
これは中華料理の一般的なマナーなんです。
中華料理では大皿で料理が出され、
個人が取り皿に盛って食べます。
取り皿の料理はすべて食べますが、
大皿の料理はほんの少し残します。
大皿にほんの少し残すのは、
「十分いただきました、ありがとう」
の意味が込められています。
もし大皿の料理を全部食べてしまったら
「足りなかった」
と暗に伝えていることになるんです。
うさロング
もったいない気もしますが、ちょっとだけ残しましょう。
中華料理ではお皿を持たない
繰り返しになりますが、中華料理では、大皿に料理が盛り付けられ、
それを個人の取り皿に取り分けていただきます。
日本人の感覚では、
取り皿を手で持って取り分けたくなるところ。
ですが、
中華料理では取り皿を持ちません。
大皿は重いのでもちろん持てませんが、
取り皿も、持たずに食べたり取り分けたりするのがマナー
です。
そうなると、
口元に運ぶまでにこぼれそう…
もしかして、左手で手皿をするの?
と疑問に思うかもしれませんが、それもしません。
中華料理では取り皿や手皿ではなく、
レンゲを使用します。
箸とレンゲを使って上手に食べる
というわけです。
お皿を持たないと変な感じがしますが、
実は、
世界ではお皿を持って食べる国の方が珍しいのだとか。
うさロング
世界基準では、日本のほうが特殊なようです。
中華料理を食べるときに重要なレンゲ
では、そのレンゲですが、持ち方や使い方はどうするのでしょう。
レンゲの持ち方
日本ではラーメンを食べるときなどに利用するかと思います。実はこのレンゲ、
正式な持ち方があるってご存知ですか?
日本でよく見かけるのは、スプーンのような持ち方。
でもこれは、正式ではありません。
正式な持ち方は、
- レンゲの溝に上から人差し指を入れる
- 親指と中指で両側を挟む
これだけ。
こちらの画像のとおりです。
↓↓↓
レンゲの使い方
レンゲは食べる料理によって持ち手を変えます。スープなどを飲むとき:右手でレンゲを持つ
口に運ぶのはレンゲの先端ではなく、
レンゲをテーブルと平行移動させた横のあたりがよいです。
箸を右手に持って食べるとき:左手でレンゲを持つ
この場合は、レンゲを受け皿のように使ってください。
チャーハンは右手でレンゲを使って食べますが、
少量になったらすくいにくくなりますね。
少量になったらレンゲを左手に持ち替えて右手に箸を持ち、
箸でレンゲにご飯粒を入れてレンゲで食べてください。
ラーメンを食べるときは箸で麺を取り、
一度レンゲに入れてから静かに食べます。
静かに
です。
実は中国では、日本のように麺をすすることはマナー違反になります。
また日本では、
レンゲの中にスープと麺を入れて小さなラーメンを作る人を見かけます。
ですが、
中華料理ではこれもNG!
スープはレンゲを右手に持ち替えていただきましょう。
円卓で食べるときのマナー
日本料理にはない円卓どんなマナーがあるのでしょうか。
円卓に座る場所
主賓は、出入り口から一番離れたところ、上座に座ってもらいます。この点は日本と同じですね。
次に主賓を中心に、
左隣、右隣、左隣の隣、右隣の隣、という順に、
年長者や役職の高い人から座ります。
また、夫婦は並んで座ります。
料理を食べるときは、まず主賓が箸をつけたのを確認してからいただきましょう。
円卓の回転台を回す方向
中華料理で使用する円卓には、くるくる回る回転台が付いていますね。
この回転台の使い方にもマナーがあります。
むずかしいものではないので、ポイントを押さえておきましょう。
まず、
回転台に置かれた料理の入った大皿は必ず主賓から取ること。
主賓がとったら時計回りに回転台を回し、一人ずつ順に取りましょう。
日本人がしがちですが、人の料理の取り分けをする行為はマナー違反。
自分のだけ、取り皿によそいます。
全員に料理がいきわたった後は、時計回りでも反時計回りでもOK。
回転台に置かれた料理や調味料を取るときは、回しやすいほうに回します。
このとき手っ取り早いからと、立ち上がって取ることはしないように!
円卓の回転台の上に置いてはいけないもの
回転台の上は、共有スペースになります。つまり、
- 料理
- 調味料
- 急須
など円卓を囲む人全員が使用するものを置きます。
一方、
- 自分の皿
- 湯のみ
- 使い終わった皿
などは、円卓の回転台ではないスペースに置きましょう。
なお、
取り皿は料理ごとに取り替えるので、
使い終わった皿は邪魔にならない場所に重ねて置いておくとよいです。
ナプキン、テーブルクロスのマナー
テーブルに置かれたナプキンは、全員が椅子に座り、
挨拶が終わってからはじめて手に取り、
膝の上に置きます。
ナプキンは普通に、
口を拭いたり手の汚れをぬぐったりといった使い方をします。
ちょっと変わっているのがテーブルクロスのマナー。
中華料理ではナプキンだけでなく、
テーブルクロスでも口を拭いてよいことになっているんです。
日本人からすると多少違和感がありますが、
テーブルクロスやナプキンが汚れていることが
「おいしかった」を示すことになります。
これを知っていれば、
中華料理を食べに行ったときテーブルクロスで口を拭く人を見かけても、
びっくりせずにすみますね。
まとめ
カメチキン
たくさんのマナーがありましたが、覚えるようにチャレンジします!
うさロング
日本と違いがある点をしっかりと覚えておくようにしましょう。どこで中華料理を食べても恥ずかしくありませんよ^^
中華料理は他の国の料理に比べてマナーが厳しくありません。
とくに日本人は箸を使うことができるので、
西洋料理などよりも気楽に食べることができそうです。
最後に、中華料理で日本人が間違いそうなマナーをまとめておきます。
- 大皿には一口分残して取り皿には残さない
- どのお皿も持たずに食べ、レンゲを受けにする
- レンゲは人差し指を溝に置いて持つ
- 回転台に置かれた料理は主賓から時計回りに自分の皿に取る
- テーブルクロスで口の汚れを拭いてもよい
なじみの薄いマナーもありますが、
中華料理は基本的に会話を楽しむ料理です。
素敵な時間を過ごせるよう、
マナーも頭に入れつつ、おいしくいただいてくださいね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。