上司と出張するとき、新幹線やタクシーでどこに座ればいいのかわからなくて…
うさロング
乗り物での席次のルールですね。イラストも使ってわかりやすく説明していきましょう。
実は、応接室や会議室と同じように、
乗り物にも席次のマナーがあります。
ビジネスでも上司との出張やお客様と一緒に
- 車
- 新幹線
- 飛行機
などで移動する機会は多くありますよね。
この記事では、そんな場面でも困らないための、
- 乗り物での席次マナー
車での席次
車内での席次の考え方の基本は、安全を最優先
です。
なので、
- 最も安全な席が上座
- 安全性が低くなるにつれて下座
となります。
したがって、車内での安全性の観点から席次を整理すると、
- 車内で最も安全な席:運転席の後ろの席=上座
- 危険な席:助手席=下座
となります。
なお、近年の自動車安全性能の向上によって、このような車内の安全性と席次の関連が、必ずしも科学的に証明されるというわけではありませんが、マナーを考えるうえでの基本的な理解として心得ておきましょう。
もちろん、ご高齢の方や怪我をしている方などにとっては、上座が必ずしも居心地の良い席、便利な席であるとは限りません。
基本の席次をおさえた上で、
本来であれば奥にお掛けいただくところですが、手前の方が乗り降りしやすいかと存じます。
いかがでしょうか?
など、状況に応じて相手を気遣う一言が添えられると良いですね。
タクシーの場合
車内の席次の整理から、タクシーでの席次も、
- 運転席の後ろの席: 上座
- 助手席:下座
となります。
実際、助手席では道案内、料金の支払い、領収書の受け取りなど、運転手とのやりとりが必要となることからも、こちらが下座であることは想像しやすいと思います。
タクシーでの席次を整理すると、
運転席の後ろ > 助手席の後ろ > 後部座席真ん中 > 助手席
という順番になります。
↓↓↓
ただ、車内の席次には次のような例外もあるので注意が必要です。
上司やお客様が運転する場合
例外というのは、- 上司
- お客様
上司やお客様が運転する車では、
目上である上司やお客様=運転手となるため、
運転手をもてなすという意味を込めた席次となります。
したがって、
- 運転手を会話でもてなす
- 隣で話し相手になる役目を担う
という点で助手席が上座となります。
上座から順に整理すると、
助手席 > 運転席の後ろ > 助手席の後ろ > 後部座席中央
となります。
↓↓↓
うさロング
取引先の方が迎えに来てくださった場合など、タクシー気分で間違った席に乗り込まないよう注意しましょう!
列車(新幹線)での席次
続いて、列車(新幹線)での基本となるのは、快適さ
です。
したがって、上座は、
- 顔が進行方向に向き
- 窓からの景色を楽しめる席
となります。
反対に、下座は、
- 進行方向と逆向き
- 人の往来が煩わしい通路側
となります。
上座から順に並べると、
窓際進行方向向き > 窓際進行方向逆向き > 通路側進行方向向き > 通路側進行方向逆向き
ですね。
↓↓↓
ちなみに、
- 横並びの2人席・3人席
- 6人のボックス席
でも基本的な考え方は同じで、
- 窓側 > 通路側 > 中央
- 進行方向向き > 進行方向逆向き
は共通ルール、と覚えておくと良いですね。
例えば、6人のボックス席ならこのような席次です。
↓↓↓
飛行機での席次
飛行機の場合のポイントも、快適さ
です。
ただ、飛行機では、3人席のときと4人席のときとで席次が変わってきます。
景色を楽しめる窓際が上座 > 移動のしやすい通路側 > やや窮屈な中央
という順番になります。
そうすると、
進行方向に向かって左手通路側の席が上座 > 右手通路側 > 中央左側 > 中央右側
という順番になります。
3人席・4人席をイラストでまとめると、
↓↓↓
うさロング
もちろん、長時間の移動のため、「トイレに行きやすいように通路側に座りたい」という要望があればそれに従ってくださいね。
なお、進行方向の左側が格上とされているのは、飛行機では原則的に左側に搭乗口がついており、左側のほうが乗り降りしやすいから、とされています。
バスでの席次
あまりお客様や上司と一緒になる機会はないかもしれませんが、バスについての席次も紹介しておきます。基本は、
- 景色を楽しめる窓側が上座
- 後部にいくほど末席
となります。
考え方としては列車や飛行機と同じく、より快適にお過ごしいただく、ということですね。
具体的には以下のような席次となります。
↓↓↓
まとめ
乗り物での席次のマナーがよくわかりました!タクシーでは上司をさておき運転手さんの後ろの座席に乗ってしまうところでした。あぶなかった!
うさロング
乗り物の席次の基本的なルールはこのとおりですが、臨機応変な対応も必要なので注意しましょうね。
まとめると、
乗り物の席次は、
- 車:安全性
- 列車・飛行機:快適性
を踏まえたものになっていました。
ただ、あまりこのルールに縛られすぎずに、
- 年配の方かどうか
- 乗り物酔いしやすいか
- トイレや電話のために頻繁に席を立つか
- 窓側は身体が冷えやすいか
などといった個別の事情を考慮したうえで席次を決めるのが、一歩進んだ大人のマナーです。
臨機応変に対応しましょう。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
【参考文献】
この記事では、以下の文献を参考にさせていただきました。ありがとうございました。
この記事では、以下の文献を参考にさせていただきました。ありがとうございました。
- 『入社1年目ビジネスマナーの教科書』(金森たかこ)<プレジデント社>
- 『図解 マナー以前の社会人常識』(岩下宣子)<講談社>