おばさん_疑問

友人のお父様の葬儀に事情があって参列できなかったんです。お悔やみの手紙を届けたいと思うのですが、書き方のマナーなどがわからなくて…



うさロング2

お悔やみの手紙の基本的なマナーから、レイアウト、便箋の封入の仕方など詳しく紹介していきますね。







本来なら葬儀に参列したいけれど、

  • 遠方で駆け付けられない
  • 葬儀後に訃報を聞いた

などの理由でどうしても参列できないことがありますよね。


そんな時、

せめてお悔やみの気持ちを手紙で伝えたい

と思うものの、めったにないことなので

  • 書き方のマナーはあるのか
  • どんな内容を書けばいいのか
  • 封筒や便箋のお作法はどうなっているのか

などわからないことが多いです。


そこでこの記事では、
  • お悔やみの手紙の書き方
  • お悔やみの手紙に書くべきこと
  • 封筒の書き方や便箋の入れ方
について紹介していきたいと思います。



お悔やみの手紙の書き方|基本的なマナー

まずはお悔やみの手紙の基本的なマナーを整理してみましょう。

冒頭お伝えしたように、お悔やみの手紙は、

  • やむを得ない事情があり遠方で駆け付けられない
  • 家族葬などで葬儀後に訃報を聞いた

  • といった場合にお悔やみを伝えるために書く手紙のことです。


    このようなお悔やみの手紙の性格から、以下のような基本的なマナーがあります。

    • 前文は省く
    • 遅くとも初七日までには届くようにする
    • 忌み言葉・表現は使わない
    • 便箋、封筒は白無地を使う

    以下にそれぞれ説明していきます。


    前文は省く

    お悔やみの手紙は、

    訃報に接し、とるものもとりあえず書いた

    というものですので、一般的な手紙の構成で必要とされる
    • 前文
    • 時候のあいさつ
    • 安否のあいさつ
    などの定型文は省略します。

    ですので、驚きや悲しみの気持ちをストレートに表す言葉で書き始めます

    ちなみに、
    • 前文:手紙のはじめにくる言葉で、行頭に書く(「拝啓」など)
    • 時候のあいさつ:天候や季節に応じたあいさつ(「桃の節句も過ぎ、春めいてまいりました。」など)
    • 安否のあいさつ:相手の健康や安否を気遣うもの。(「〇〇様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。」など)
    のことです。


    遅くとも初七日までには届くようにする

    一般的に葬儀当日まで、あるいは遅くとも初七日までに届くように送ります。

    もちろん、初七日を過ぎてから知らせを受けたり、喪中はがきで訃報を知った場合は、できるだけ早くお悔やみの手紙を送るようにします。


    忌み言葉・表現は使わない

    同じことが何度も起こるようなことを連想させる言葉(「重ね重ね、次々、ますます」など)や死をイメージさせるような不吉な言葉(「消える、なくなる」など)は使わないようにします。


    便箋、封筒は白無地

    お悔やみの手紙の封筒・便箋は白地です。

    また、悪いことが重なるのを避ける意味で、

  • 封筒は裏地のない一重のもの
  • 便箋も1枚

  • とします。


    二重の封筒は封筒の中に、紫色のような青の色のついた袋が入っている作りの封筒です。
    ↓↓↓




    お香典を送るときは現金書留を使いましょう。
    香典袋が入るサイズがありますので郵便局の窓口で確認してくださいね。


    なお、切手は弔事用の切手がありますが、「とるものもとりあえず」のお悔やみ状の手紙には通常切手を使用します。

    また、インクは黒かブルーブラックで縦書きで書くのが正式な手紙のマナーです。



    お悔やみの手紙の書き方|基本的な構成

    続いて、お悔やみの手紙の基本的な構成を解説します。

    お悔やみの手紙の構成は、

    • 主文
    • 末文

    からのシンプルなものとなります。


    主文

    主文には、

    優しく遺族を慰めることを念頭に置いて、

    • 遺族へのお悔やみの気持ち
    • 故人への想い
    • ご香料を同封していればその旨

    を綴ります。


    なお、上記の「基本的なマナー」のところで説明したようにお悔やみの手紙では前文を省きます

    (具体例)
    拝啓 陽春の候、朋子さんにおかれましてはご清祥にお過ごしのことと存じます。〜

    この部分が省かれ、次のようになります。
    ↓↓↓
    お父上様の突然のご訃報に接し、大変に驚いております。


    末文

    結びの挨拶の部分になります。

    ビジネスシーンであれば「末筆ながらますますのご活躍をお祈り申し上げます」という文章にあたる部分です。

    最後まで思いやりの気持ちを添える手紙としましょう。

    【末文の例】
    • 遥かなる地より謹んでご冥福をお祈りいたします。
    • 謹んでお父様のご冥福をお祈りいたします。
    • 謹んでお悔やみ申し上げます。
    • 心よりご冥福をお祈りいたします。
    • まずはお悔やみまで申し上げます。



    縦書きレイアウトと例文

    では縦書きのレイアウトのイメージを具体的に紹介しながら例文も見てみたいと思います。

    縦書きではひとまとまりの内容を持つ文章ごとに段落づけてゆきます。

    例文に沿って言えば、

    • 訃報に接した率直な思い
    • お父様の思い出話
    • 参列できないこと
    • ご香料のこと
    • 遺族への労りの言葉
    • 末文

    それぞれで段落を変えています。
    ↓↓↓


    (コピー用)
    どうぞこちらからコピペしてお使いください。
    段落の1字下げ等は上記画像を参考にしてくださいね。

    お父上様の突然のご訃報に接し、大変に驚いております。かねてからご入院中とは伺っておりましたが、回復を信じておりましたので、まさかとの思いです。
    近年、お父上様とはお目にかかる機会もございませんでしたが、お会いした折には優しい笑顔でお声がけいただいたことを思い出しております。
    本来ならばさっそく参上しまして、お参りをさせていただくところでございますが、遠方ゆえ、取り急ぎ書中にて失礼させていただきます。
    心ばかりではございますが、ご香料を同封させていただきましたので、ご霊前にお供えくださいますようお願い申し上げます。
    あなた様をはじめ、ご家族の皆様におかれましてはさぞご心痛かと存じますが、お力を落とされませんようご自愛ください。
    遥かなる地より謹んでご冥福をお祈りいたします。


    ご遺族の宗教が気になる場合は、最後の「ご冥福をお祈りいたします」を、「お悔やみ申し上げます。」などに変更して使用してくださいね。
  • 冥福:仏教用語
  • お悔やみ:宗教問わない
  • となります。



    封筒の書き方と便箋の折り方・入れ方

    まず、封筒の書き方についてですが、
    • 宛名
    • 送り主
    などの封筒の書き方は通常の手紙の場合と同じです。


    便箋の折り方・入れ方も通常の手紙と同じなのですが、少しわかりにくいので詳しく説明しておきます。


    お悔やみに限らず、一般的に便箋は、

    三つ折り

    とされています。

    三つ折りしてから封筒に入れるまでは、

    • 下から3分の1を折り、上の3分の1をかぶせて折る
    • それから左方向に90度回転させる
    • 便箋はその状態のまま封筒は裏側を向けて入れる



    とされていて、イラストで説明するとこんな感じです。
    ↓↓↓


    すると、読み手が右手で手紙を取り出して開くと、回転せずに読むことができる、というわけです。


    まとめ

    おばさん_解決

    基本的な構成から、便箋の折り方、封筒への入れ方までの説明ありがとうございました。



    うさロング2

    例文は固めの文章を紹介しましたが、ご友人との関係に合わせてもう少し砕けた文章にしてくださいね。


    まとめると、

    お悔やみの手紙の基本マナーは、

    • 前文は省く
    • 遅くとも初七日までには届くようにする
    • 忌み言葉・表現は使わない
    • 便箋、封筒は白無地

    でした。


    そして基本構成は、

    • 主文
    • 末文

    となり、

    主文には、

    • 遺族へのお悔やみの気持ち
    • 故人への想い
    • ご香料を同封していればその旨

    を綴ります。


    便箋や封筒は、1枚で一重のものを選びます。

    便箋の折り方は三つ折りで、封筒への挿入は、封筒を開けて読む人が読みやすいような一工夫があります。


    例文を1つ紹介しましたが、親しい友人への砕けた表現も含めて、複数のパターンをこちらで紹介しています。
    ↓↓↓
    工事中

    お悔やみ状の書き方の基本を押さえつつ、悲しみに暮れる遺族の心に寄り添う文章を綴ってくださいね。

    それでは最後までお読みいただきありがとうございました。