お茶出しのマナーがよくわからなくて…。お客様が大勢いらっしゃる場合の順番など詳しく教えていただけないでしょうか。
うさロング
基本的なお茶出しのマナーに加えて、お客様が大勢いらっしゃるためにむずかしくなるケースについても解説していきましょう。
会議や来客の際のお茶出し…
ただでさえむずかしいと感じてるのに、大勢のお客様に出すなんてことになると、ますますこんがらがってしまいます。
- 湯飲みをお盆にどうのせるか
- お客様の左右どちらから出すか
など、基本的なマナーに加えて、
- お客様に出す順番
- お盆を置くスペースがない
など、大勢いらっしゃるがゆえのむずかしさが加わります。
この記事では、そんなお茶出しについて、
- 基本的なお茶出しのマナー
- 大人数の場合のマナー
お茶出し前の準備
お茶出し前の準備の前に、大人数のお客様の人数や席次の把握はできていますか?
いざお茶をお出しする際に、
- 湯呑みの数が足りなかった
- お出しする順番を忘れてしまった
といった失礼のないよう、しっかりと確認しておきます。
続いて、お茶や茶托の準備です。
お盆に乗せるもの
お盆に乗せるのものは、- お茶の入った湯呑み
- 茶托
- ふきん
となります。
茶碗と茶托は人数分の準備です。
ポイントは湯呑みと茶托を別々に置くこと。
↓↓↓
というのも、
- 運んでいる最中にお茶が茶托にこぼれる
- カチャカチャと音を立てたる
これらを防ぐ必要があるからです。
そのため、この段階では別々にしておきます。
茶碗を茶托にセットするのは会議室や応接室に入ってからとなります。
なお、ふきんはお盆に乗り切らなければ、お盆に添えて手に持っていても構いません。
お盆の持ち方
お盆は胸の高さか、それよりも少し低い位置に両手で持ちます。↓↓↓
大人数のお茶出しだとお盆も重くなりますから、しっかりと両手でお盆を支えましょう。
この時、髪の毛や衣服が湯呑みや茶托にかからないよう注意してください。
お茶出しの流れ
いよいよお茶出しです。重たいお盆を持ったままで会議室や応接室に入ることになりますので、十分に気をつけてくださいね。
うさロング
ドアの前でひと息ついて、もう一度頭の中でお茶をお出しする順番や退室までの流れを復習しておくと安心です。
ここからの大まかな流れは、
- 入室
- 湯飲みの茶托へのセット
- お茶出し
- 退室
となります。
入室
入室する際は、片手で軽く握り拳をつくり、コン、コン、コンと3回ノックしてから入室します。
「プロトコールマナー」と呼ばれる国際標準マナーでは、正式なノックの回数は4回となっています。
しかし、日本のビジネスマナーでは、一般的にノックの回数は3回が望ましいとされています。
また、ついやってしまいがちなのが「コン、コン」という2回のノック。
こちらはトイレのドアを叩くときに使うノックで、「トイレノック」とも呼ばれています。
ビジネスの場、ましてやお客様のいらっしゃる場面でこのような失敗は好ましくありません。
「ビジネスのノックは3回」と覚えておきましょう。
しかし、日本のビジネスマナーでは、一般的にノックの回数は3回が望ましいとされています。
また、ついやってしまいがちなのが「コン、コン」という2回のノック。
こちらはトイレのドアを叩くときに使うノックで、「トイレノック」とも呼ばれています。
ビジネスの場、ましてやお客様のいらっしゃる場面でこのような失敗は好ましくありません。
「ビジネスのノックは3回」と覚えておきましょう。
ドアを開ける時は片手でお盆を持っても大丈夫です。
お盆が大きかったり重たかったりするのであれば、肘から下の腕部分に乗せて手で支えると安定して持つことができます。
ドアを開けたら、正面を向いてにこやかに「失礼いたします」と挨拶をした後、会釈をします。
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静かに入室した後、音を立てないようにゆっくりとドアを閉めます。
ドアの前でお客様の方へ向き直り、あらためて丁寧にお辞儀をします。
この時、髪の毛や衣服についたほこりがお盆にかからないよう、お盆は体の正面から外してお辞儀するようにしましょう。
↓↓↓
湯飲みのセット
サイドテーブルにいったんお盆を置きます。サイドテーブルがない場合は、会議や応接に使用しているテーブルの下座側の邪魔にならない位置に置いてください。
万が一下座側に書類などが置かれていてお盆を置くスペースが無ければ、下座の社員に
などと声をかけ、スペースを空けてもらうなどして対処しましょう。
お茶をお持ちしたのですが、お出しする準備をさせていただいてよろしいですか?
などと声をかけ、スペースを空けてもらうなどして対処しましょう。
茶托をお盆から出し、湯呑みを手に取って糸底をふきんで拭き取ってから茶托にセットしていきます。
糸底というのは、湯飲みの底の出っ張った部分のことです。
糸底をふきんで拭くのは、湯呑みが茶托に張り付くのを防いだり、運んでいる最中にこぼれてしまったお茶を拭き取るためです。
お客様が飲みやすい状態に整えてからお出しするというおもてなしの気持ちを忘れずに、丁寧な所作を心がけましょう。
また、茶托にも向きがあり、木目が横向きに流れる位置が正面です。
湯呑みに模様や柄がある場合も同様に、正面を確認してから茶托にセットしましょう。
お茶出し
お茶をお出しする順番は、基本的には席次の考え方と同じです。来客側の上座から順に、自社側の下座が最後になります。
お茶をお出しする際は、お客様の右側後方から、
・どうぞ
・失礼いたします
などと声をかけて両手でお出しします。
(両手での出し方)
↓↓↓
すでに会議や商談が始まっていて話の邪魔になりそうであれば、声はかけずに目礼だけしても失礼にはあたりません。
お茶を置く位置はお客様から見て右手奥が望ましいですが、書類の位置やお客様の手の位置によって多少調節しても良いでしょう。
また、席の間隔が狭くて両手でお出ししづらい場合は、
片手で失礼いたします
と断って片手でお出したり、
お客様の後方へ回るのが難しい場合は、
前から失礼いたします
と断って前方からお出しするなど、臨機応変に対処しましょう。
なお、
- お客様の右側からお出しするのであれば右手がメインで左手を添える
- お客様の左側からお出しするのであれば左手がメインで右手を添える
という意識を持つと、より美しくスマートに見えますよ。
退室
全員にお茶をお出しし終えたら退室です。退室する際はお盆とふきんを手に持って、ドアの前で一旦お客様の方へ向き直ってから
失礼いたします
とお辞儀をします。
お盆の裏側をお客様に見せることは失礼にあたりますので、お盆を持つときは裏側を自分の方に向けるように気をつけます。
以上が大勢にお茶を出す場合のマナーとなります。
記事内容の参考にさせていただいた動画もあわせてご覧くださいね。
よりイメージがわいてくると思います。
まとめ
お茶出しの基本的なマナーはもちろん、大勢の方がいらっしゃる場合の順番や臨機応変な対応についてもよく理解できました!
うさロング
実践の場面ではもっといろんな問題が出てくるかと思いますが、まずは基本をしっかりと抑えてくださいね。
まとめると、
お茶出し前の流れは、
- お客様の人数と席次を確認 ↓
- お茶、茶托、ふきんをお盆にセット (お茶と茶托は別々で)
となります。
そして、お茶出しは、
- 入室(ノックは3回) ↓
- 湯飲みを茶托にセット(お盆から出す形で) ↓
- 上座から下座へとお茶出し(お客様の右後方から右手奥に出すのが基本) ↓
- 退室(お盆の表側を外に向けて「失礼します」とお辞儀して退出)
という流れでした。
なによりも大切にしたいのは、
- お客様をおもてなしする気持ち
- 会議の邪魔にならない控えめな姿勢
会議や商談をスムーズに進めていただくための一助になればうれしいですよね。
基本を押さえつつ、臨機応変に。
うさロング
あとは実践あるのみですよ!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。