電車内でのメイクはやっぱりマナー違反なんでしょうか…。どの程度なら許されるかも含めて教えてもらえませんか?
数年前の某鉄道会社のマナー広告から目立って議論されるようになりましたね。考え方や解決策の1つを紹介しましょう。
数年前に話題になった鉄道会社のマナー広告
電車内でのメイクについて結構な炎上騒ぎだったと記憶しています。
そんな状況を見るにつけ、
- 電車内でのメイクがマナー的にどうなのか
- どの程度なら許されるのか
そこで、この記事では、実際に電車通勤をされている20代現役OLのSさんのご意見を踏まえながら、
電車内でのメイクとマナーについての考え方や解決策を紹介していきます。
電車内のメイクはマナー違反か
電車内のメイクがマナー違反かどうかを考えるにあたって巷の声を拾ってみましょう。Twitterで話題になったこちらの投稿は、
- 満員電車内でのメイクは周囲の人の迷惑になるので控えるべき
- でも迷惑にならないレベルで座席でメイクをするぐらいは許されるのでは?
という主張です。
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満員電車の中でパウダー塗ったり、リップ塗ったりするのは他人に化粧品が付いちゃうかもしれないから控えるべきだと思うけど、椅子に座って周りに迷惑にならないレベルで化粧するのは全然よくない?
— 丁寧な口調のAさん (@1849pp) 2018年5月28日
なんで社内の化粧が痴漢や足広げる男性や、道に唾を吐くおじさんより批判されてるか理解できない
この投稿に対し、女性を中心に
- 朝の出勤前は時間がないし仕方のないこと
- 隣の人に粉が飛んだりしないように気をつけていれば問題ない
- ノーメイクで出勤するのがマナー違反だと言うならこれくらいは許してほしい
といった理由で賛成の意見が多数集まりました。
その他電車内のメイクに賛成の意見
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「最近の日本は文化水準が落ちた。女性が電車の中で化粧をしていて幻滅だ」という日本男児がいるのだが、エロ広告と痴漢を撲滅してから文化水準の話をしてほしい。
— NYの会議通訳者が教える英語 (@NYCenglessons) 2019年4月2日
電車の中で、電車内での化粧はみっともないのでやめましょう的なのがあったけど、単純になんで?って思った
— 愛生 (@Lovelife_0716) 2019年4月2日
人のことそんな気にする?
電車で化粧する行為は公共の場だから肯定できるわけではないが、ただの移動手段である電車で化粧が出来たら、女性は1時間くらい多めに寝れる。
— 中西悠一郎 (@tennismanga818) 2019年4月9日
女性専用車両もせっかくなら化粧室にしてしまえばいいと思う。
一方で、
- そもそも化粧する過程を見せられること自体が不快
- 「時間がない」は言い訳、早起きして家でしてくるべき
- 匂いに敏感なので化粧品の匂いはキツイ、やめてほしい
といった反対派の意見も性別を問わず寄せられています。
その他電車内でのメイクに反対の意見
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電車内で化粧してる迷惑な人いるな~と思ったら姉だった
— Matsu (@Matsuyamaikitai) 2019年4月6日
朝早く起きて化粧するか、もう諦めるかにしてもらえません?
— Kotomi (@0423kotomi) 2019年4月9日
電車で化粧されると、場合によっては粉舞うし急停車とかして隣に座ってる人の服とか汚す可能性あるよ。
と、朝から思ってしまったよ。
電車ん中で化粧してんのマジで理解できん
— 黒崎梨凛 (@KRSKRRNN) 2019年4月1日
特に目元とか揺れて刺さるべや
電車内でのメイクに賛否両論ありますが、
メイクが身だしなみの一つである以上、仕事の場だけではなく、公共の場に出るときにはきちんと整えておくべきものです。
(大辞泉)
なので、マナー違反かどうか?という点だけで考えると、
公共の場に出るにあたって身だしなみができていない状態なので、電車内のメイクはマナー違反だと言わざるをえないでしょう。
さらに言うと、身だしなみという点に加えて、化粧品には独特の匂いがある物も多いですし、メイクするときに意図せず変顔になってしまっていることもあります。
そういう実際上の迷惑という点でも、公共の場でそんな場面に遭遇したら、不快感を覚えるのも納得できるでしょう。
とはいえ、マナー違反が全て絶対に許されない行為なのか、というと、そんなことはないと思います。
例えば、電車内のマナー違反なんて、
- 通路の妨げになるような足組み
- 飲食
- 背負ったままのカバン
- ヘッドホンからの音漏れ
- 大きな声での会話
などあげればきりがありません。
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出典:日本民営鉄道協会(https://www.mintetsu.or.jp)
そんな中でもそれぞれ我慢もしながらある程度許容していますよね。
そういう意味で、マナー違反かどうかとは別に、公共の場で許容される範囲があってもいいのではと考えます。
みんなそれぞれ迷惑をかけたり、かけられたりしている中で許容範囲を探し出すことができるのでは、いうことです。
しかも女性特有の事情もあります。
たしかに、男性でも洗顔・髭剃りだけでなくスキンケア・ヘアセット・匂いのケアも…と手間をかけている人も増えています。
ですが、女性はそれに加えてメイクをしたり、家庭があれば朝食の支度や子供達の世話など、必然的に女性が主体となってこなさなければならない家事も多いです。
電車内でメイクしている人を見かけたとき、そのような、
何らかの事情があるのかもしれない…
と想像してみると、イライラも少しはマシになるかもしれません。
そういう想像力を働かせることでお互いの許容ラインが見つかっていくのではないでしょうか。
海外でのメイクのマナーは?
ところで、海外におけるメイクのマナーはどうなっているのでしょうか。海外では出勤時にメイクする人をあまり見かけません。
というのも、仕事の場で求められるのは、あくまでも仕事をきちんとこなすかどうかであって、そもそもメイクをしているかどうかで個人が評価されるようなことはないからです。
特にヨーロッパではメイクは特別な日にするものという認識で、日本人のように「毎日フルメイクで出勤しています!」という人はそういないのが現状です。
この背景には気候や水質の差、それにより肌が受ける影響なども関わってくるようです。
いずれにしても、海外では日本ほどメイクを「常識」や「マナー」として捉えてはいません。
と、海外の事情はそうなのですが、日本女性の常に身だしなみに気を遣う姿勢や、化粧品や髪色に対する独特の「カワイイ」の感性は海外の人から見てとても魅力的なものでもあります。
そういった意味では、日本女性特有のメイクに対する価値観は大事にしたいものです。
電車内のメイク|どこまでなら許される?
さて、国内・海外の様子をご紹介してきましたが、電車内でのメイクの許容範囲を考えてみましょう。たしかに、理想は、自分だけの時間と場所を確保して、心ゆくまでメイクできることです。
余裕がなくて電車でメイクしていたら、
- 嫌味ったらしく注意された
- いかにも不快という視線を向けられた
メイクも台無しですね。
マナー違反であることも考えると、やはりメイクは基本的には自宅で済ませてくるものと心得るべきです。
ただ、上記で紹介したように女性特有の忙しさもあります。
そこで、日本人女性の忙しさと求められる身だしなみ(職場でノーメイクでいることが逆にマナー違反)の中での1つの解決策として、
電車内でメイクするにしても他人の迷惑にならないこと
を第一に考えるようにしましょう。
それは例えば、
- 手鏡でメイクの乱れをチェックする
- リップクリーム感覚でさっと口紅を塗り直す
これぐらいの程度であれば男女問わず周囲の人も気にはならないと思います。
どうしても肌色が気になる…という場合には、
- 目の下の「三角ゾーン」(目頭・目尻・頬骨の下あたりを結んだ逆三角形の部分)にだけパウダーファンデーションを塗る
という方法もあります。
ここは別名「美肌ゾーン」とも呼ばれており、この部分さえカバーしておけば顔全体がきれいに見えると言われています。
さっとコンパクトを取り出して軽くファンデーションをつける程度であれば、こちらもさほど気にする人はいないのではないでしょうか。
ただし、満員電車で人と人とが密着しているようなタイミングは避けて、可能であれば車内のトイレを利用するなどしてなるべく人目につかないような工夫は必要です。
まとめ
やっぱり電車内でのメイクはマナー違反はマナー違反なんですよね。あとはどの程度なら他人に迷惑がかからないかを記事を参考に考えてみます。
マナー違反だからと目くじらをたてるのではなく、また女性側も周囲に配慮しながら、賛成派も反対派も双方が許容できる接点を見つけたいですね。
まとめると、
メイクは身だしなみの一つである以上、
身だしなみをゼロから公共の場で整えようとするのはマナー違反
ただ、マナー違反だからといって全て許容できないとするのでは社会がギスギスしてしまいます。
なので、反対派は女性の事情にも配慮しつつ、賛成派は公共の場でのメイクを不快に感じる人がいることにも配慮しつつ、双方で歩み寄って許容範囲を考えるべきだと思います。
一言で言えば、他人に迷惑をかけない範囲、ということ。
例えば、
- 手鏡でメイクの乱れをチェックする
- リップクリーム感覚でさっと口紅を塗り直す
- 三角ゾーンだけパウダーファンデーションを塗る
などです。
「マナー」に杓子定規にとらわれるのではなく、時代の変化に応じて新たな許容範囲を考えていきたいものです。
それがまた新たなマナーになる日が来るかもしれませんし。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。